小児内分泌疾患|しのはら小児クリニック|町田市小川の小児科・予防接種・乳幼児健診

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小児内分泌疾患

小児内分泌疾患|しのはら小児クリニック|町田市小川の小児科・予防接種・乳幼児健診

小児内分泌疾患とは

小児内分泌疾患とは

お子さんの成長・発育のこと、気になっていませんか?

  • うちの子、背が低いかも…
  • 思春期が早い気がする…
  • 首が腫れぼったい気がする…
  • 体重が減ってきて心配…

こんな症状でお悩みなら

内分泌疾患の症状は様々です。以下のような症状でご心配なときは気軽にご相談ください。

  • 低身長(背が低い、急に背が伸びなくなった、成長曲線から外れてきた)
  • 高身長(背が高すぎる、急に背が伸び始めた)
  • 思春期開始が早い/思春期開始が遅い
  • 甲状腺が腫れている
  • 急激な体重減少/急激な体重増加

しのはら小児クリニックは、町田市で小児内分泌疾患を専門的に診療できるクリニックです。
お子さんの成長やホルモンに関する心配事を、専門医が丁寧に拝見します。
「受診するほどでもないかも…」と思っていても大丈夫です。気になったタイミングで、お気軽にご相談ください。

受診をご希望の方

ご相談においでの際には、母子手帳や保育園・幼稚園・学校健診での身長・体重測定結果をご持参ください。
事前に身長・体重測定を「成長の記録」に整理していただくと的確な診療ができます。

低身長

身長はどのように伸びるのか

身長の伸びは、年齢によって大きく変わります。生まれてから大人になるまで、成長のスピードは一定ではありません。生後1年間は最も急速に伸びる時期で、約25cmも身長が伸びます。その後は少しペースが落ち、1〜2歳で年間10〜12cm、幼児期以降は年間5〜6cm程度のペースで伸び続け、思春期に入ると再びスピードが上がり、年間6〜10cmほど成長しピーク(成長スパート)を迎えます。
この成長を支えているのが成長ホルモンです。成長ホルモンは脳の下垂体から分泌され、骨を伸ばし、筋肉や臓器の発育を促します。特に夜間の深い眠りの間に最も多く分泌されるため、十分な睡眠はお子さんの成長にとってとても大切です。また、成長には栄養、運動、睡眠の三つが深く関わっています。バランスの良い食事とカルシウム、ビタミンDの摂取、適度な運動(特に骨に適切な負荷がかかる運動)も、健やかな成長を助けます。

成長曲線をかいてみよう

「うちの子、背が低いかな?」と感じたとき、まず確認していただきたいのが成長曲線です。
成長曲線とは、お子さんの身長、体重を時系列でグラフに記録したものです。同じ年齢のお子さんの平均と比べるだけでなく、成長のスピード(伸び方の変化)を見ることがとても重要です。たとえば、身長が平均より低くても、毎年コンスタントに5〜6cm伸びていれば、多くの場合は体質的なものと考えられます。一方で、以前は順調に伸びていたのに急に成長が止まった、遅くなったという場合は、何らかの原因が隠れている可能性があります。目安として、1年間の身長の伸びが4cm未満の場合は、一度専門医にご相談されることをお勧めします。
成長曲線は母子手帳にも記載されています。受診の際は、学校や保育園の健康診断の記録もあわせてお持ちいただけると、より正確な評価ができます。当クリニックでは一緒に成長曲線を確認しながら、お子さんの成長を丁寧に評価しています。

低身長をきたす主な病気

低身長には様々な原因があります。多くは病気ではなく体質的なものですが、中には治療によって改善できる病気が隠れていることもあります。

成長ホルモン分泌不全性
低身長症

脳の下垂体から分泌される成長ホルモンの量が少ないために、身長が伸びにくくなる状態です。成長ホルモン療法が有効で、早期に治療を開始するほど効果が期待できます。

甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンが不足すると、代謝が低下し成長も遅くなります。血液検査で診断でき、ホルモン補充療法によって改善します。

ターナー症候群

性染色体の異常によって女の子に起こる病気で、低身長や二次性徴の遅れが主な特徴です。成長ホルモン療法の適応があります。

SGA性低身長症

在胎週数に対し出生時身長、体重が小さく(SGA)、生後2〜3年で標準身長に追いつかない状態を示します。約10%のSGA児にみられ、成長ホルモン治療が有効です。

体質性低身長・
家族性低身長

親御さんの身長が低い場合や、成長のペースがゆっくりな体質によるもので、病気ではありません。多くは経過観察が基本となります。

どれが当てはまるかは、診察、検査をしないとわかりません。「うちの子はきっと体質かな」と思い込まずに、気になる場合は成長曲線を確認してみることから始めてみてください。

低身長の検査と診断

低身長の原因を調べるために、いくつかの検査を行います。
お子さんの負担をできるだけ少なくしながら、一つひとつ丁寧に説明してから進めていきます。

身体計測と成長評価

まず現在の身長、体重を正確に測定し、成長曲線に記録します。過去の記録があれば、成長速度(年間何cm伸びているか)も合わせて評価します。

骨年齢の測定
(手のレントゲン)

手のレントゲンを撮ることで、骨の成熟度(骨年齢)を調べます。骨年齢が実際の年齢より低い場合は、今後も成長の余地が残っている可能性があります。放射線の量はごく少量で、安全に行える検査です。

血液検査

甲状腺ホルモン、性ホルモン、IGF-1(成長ホルモンの働きを反映する値)、血糖、肝機能、腎機能などを調べます。

成長ホルモン
分泌刺激試験

成長ホルモン分泌不全が疑われる場合に行います。薬を使って成長ホルモンの分泌を促し、その反応を血液で確認する検査です。当クリニックでは入院することなく外来で検査が可能です。

染色体検査

ターナー症候群などが疑われる女の子に行うことがあります。

すべての検査を最初から行うわけではありません。診察の内容やお子さんの状態に合わせて、必要な検査を段階的にご提案します。

低身長の治療

原因によって治療の方針は異なります。

経過観察

体質性・家族性低身長の場合、特別な治療は必要なく、定期的に成長を確認しながら経過を見ていきます。成長の記録を続けることが大切です。

成長ホルモン療法

成長ホルモン分泌不全性低身長症、ターナー症候群、SGA性低身長症などに適応があります。
専用の注射薬を毎日あるいは週1回自己注射する方法で、保護者の方がご自宅で行っていただきます。
注射器はペン型で操作しやすく、針も細いため、多くのお子さんが無理なく続けられています。

原因疾患の治療

甲状腺機能低下症であれば甲状腺ホルモン薬の内服、その他の内分泌疾患であればそれぞれに応じた治療を行います。原因が解決されると、成長が再開することがあります。

思春期の病気

思春期のメカニズム

思春期とは、子どもの体が大人へと変化していく時期のことです。ある日突然始まるものではなく、脳からの小さな信号をきっかけに、体がゆっくりと準備を整えながら段階的に進んでいきます。
この変化のスタートとなるのは、脳の奥深くにある視床下部という部分です。「そろそろ思春期を始める時期だ」と脳が判断すると、視床下部からホルモンの信号(GnRH:性腺刺激ホルモン放出ホルモン)が分泌されます。この信号を受け取った下垂体(視床下部のすぐ下にある小さな臓器)が、今度は卵巣や精巣に向けて別のホルモン(LH・FSH:性腺刺激ホルモン)を分泌します。そしてそのホルモンが届いた卵巣、精巣が、女の子ではエストロゲン、男の子ではテストステロンという性ホルモンを作り始めます。いわば、脳が「司令塔」となり、体全体に思春期の変化を指示していくイメージです。乳房の発育や声変わりといった目に見える体の変化は、すべてこの仕組みから始まっています。
二次性徴の現れ方には決まった順序があります。女の子では乳房の発育が最初のサインで、その後に陰毛の発育、身長の急激な伸び(成長スパート)、初経へと進んでいきます。男の子では精巣の増大が最初のサインで、陰茎の発育、陰毛の発育、声変わり、成長スパートの順に進みます。
日本人のお子さんにおける二次性徴の平均的な発現年齢は、女の子では乳房の発達が9〜10歳、陰毛の発生が11〜12歳、初経が12〜13歳で始まります。男の子では精巣容量の増大が11〜12歳、陰毛の発生が13〜14歳を目安とします。ただし、これらはあくまで平均であり、個人差がありますので、この時期から多少前後しても必ずしも異常というわけではありません。

思春期が早い場合

思春期の変化が通常より早く始まる状態を「思春期早発症」といいます。
女の子では乳房発育が7歳6か月未満、陰毛発生が8歳未満、初経が10歳6か月未満、男の子では精巣容量の増大が9歳未満、陰毛発生が10歳未満、腋毛、髭の発生や変声が11歳未満で起こる場合に極端に思春期開始が早いと判定します。一見すると身長が伸びているように見えますが、性ホルモンの影響で骨の成長が止まる時期(骨端線の閉鎖)が早まるため、最終的な身長が低くなる可能性があります。また、周囲のお子さんよりも体の変化が早いことで、お子さん自身が戸惑ったり、精神的なストレスを感じることもあります。

思春期早発症には大きく2つの種類があります。視床下部、下垂体からのホルモン分泌が早期に始まることで思春期が前倒しになる「中枢性思春期早発症」は、女の子に多く、原因が特定できないことも多いですが、まれに脳腫瘍などが隠れている場合もあります。一方、副腎、卵巣、精巣などの異常によりホルモンが過剰に分泌される「末梢性思春期早発症」は、原因となる疾患の治療が必要です。
診断は、身体診察、血液検査、手のレントゲン(骨年齢)、頭部MRIなどを組み合わせて行います。治療にはGnRHアナログ療法(性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌を調整する4週に1回の注射)が用いられ、思春期の進行を抑えながら骨端線の早期閉鎖を防ぎ、最終身長の改善を目指します。治療を終了すれば、思春期は再び自然に進んでいきます。

思春期が遅い場合

思春期の変化がなかなか現れない状態を「思春期遅発症」といいます。
男子で14歳以上、女子で12歳以上になっても二次性徴が認められない場合は、思春期遅発症であるかの確認が必要であり、専門医への相談の目安です。
最も多いのは「体質性思春期遅発症」で、病気ではなく体質によるものです。ご家族に同様の傾向がある場合が多く、経過を見ているうちに自然に思春期が始まることがほとんどです。ただし、体質によるものか病気によるものかは検査をしないと判断できません。
病気が原因の場合としては、視床下部、下垂体からのホルモン分泌が不足する低ゴナドトロピン性性腺機能低下症や、染色体異常によって低身長と二次性徴の遅れが現れる女の子に見られるターナー症候群などがあります。これらはホルモン補充療法など、それぞれに応じた治療が必要です。

甲状腺の病気

甲状腺ホルモンの働き

甲状腺は首の前側にある蝶のような形をした小さな臓器です。ここから分泌される甲状腺ホルモンは、全身の細胞に働きかける重要なホルモンで、主に3つの働きがあります。

脳の発達・機能の維持

胎児期から乳児期にかけて特に重要な働きです。この時期に甲状腺ホルモンが不足すると、脳の発達に深刻な影響を及ぼすことがあります。

成長促進作用

胎児期から思春期を通じて常に必要な働きです。骨の成長や身長の伸びを支えており、甲状腺ホルモンが不足すると成長が遅れる原因になります。

エネルギー代謝亢進作用

全身の細胞でエネルギーが適切に使われるよう調節し、心拍数、体温、腸の動きなどを維持します。甲状腺ホルモンの分泌量は、脳の下垂体から出るTSH(甲状腺刺激ホルモン)によってコントロールされています。ホルモンが多すぎても少なすぎても体に様々な不調が現れます。特に成長期のお子さんでは、身長、体重、学習、気力にまで影響することがあるため、早期発見がとても大切です。

甲状腺機能の異常

甲状腺ホルモンの異常は大きく2つに分かれます。

甲状腺機能亢進症
(ホルモンが多すぎる状態)

からだ全体が「アクセルを踏みすぎた」状態になります。代謝が過剰に高まることで、動悸や頻脈、大量の発汗、暑がり、手や指先の細かい震えといった症状が現れます。よく食べているのに体重が減っていく、下痢や軟便が続くといった消化器症状が出ることもあります。首の前が膨らんで見える(甲状腺腫大)場合もあります。
お子さんの場合、体の症状よりも「気持ちや行動の変化」として現れることが多いのが特徴です。落ち着きがなくなった、イライラしやすい、集中できない、学校の成績が下がった、疲れているのになかなか眠れないといった変化が見られることがあります。こうした症状は精神的な問題と間違われることもあるため、「最近なんか落ち着きがなくて…」と感じたら、甲状腺の異常も念頭に置いてみてください。

甲状腺機能低下症
(ホルモンが少なすぎる状態)

からだ全体が「エンジンがかかりにくい」状態になります。代謝が低下することで、疲れやすさ、体のだるさ、むくみ(特に顔やまぶた)、体重増加、皮膚の乾燥、便秘、寒がりといった症状がゆっくりと現れます。食欲がそれほどないのに体重が増える、髪が抜けやすくなるといったことが起こることもあります。成長期のお子さんでは、身長の伸びが遅くなる、骨年齢が実際の年齢より遅れるといった成長への影響が出ることがあります。また、集中力や学習意欲が低下したり、ぼんやりして反応が遅くなったりと、勉強や日常生活に影響が出ることもあります。機能低下症は症状がじわじわと現れるため、「なんとなく元気がない」「最近ぼんやりしている」という状態が続いていても見逃されやすいのが特徴です。

検査・診断について

どちらも血液検査(TSH、free T3、free T4)で診断できます。TSHは甲状腺ホルモンが少ないと上昇し、多いと低下するため、スクリーニング検査として非常に有用です。

バセドウ病

バセドウ病は、免疫の異常(自己免疫)によって甲状腺が過剰に刺激され、甲状腺ホルモンが作られすぎる病気です。お子さんにも起こり、思春期の女の子に比較的多く見られます。症状は甲状腺機能亢進症と同様です。動悸、頻脈、発汗、暑がり、手の震え、体重減少などが代表的ですが、お子さんでは「落ち着きがなくなった」「イライラしやすい」「成績が下がった」という形で気づかれることも少なくありません。また、首の前が膨らむ甲状腺腫大や、目が突き出て見える眼球突出が現れることもありますが、すべてのお子さんに見られるわけではありません。
治療はまず抗甲状腺薬(内服薬)でホルモンの産生を抑えることから始めます。定期的な血液検査で薬の量を調整しながら治療を続けます。多くのお子さんは内服治療で症状が改善しますが、長期にわたって治療が必要になることもあります。内服治療で十分な効果が得られない場合には、放射線治療や手術が選択されることもありますが、小児では内服治療が基本です。

橋本病

橋本病は、免疫の異常により甲状腺が慢性的に炎症を起こす病気です。学童期、思春期の女の子に多く見られます。甲状腺が少しずつ傷つくことでホルモンの分泌が低下していくことがありますが、長い経過をたどる病気であるため、症状がゆっくりと現れるのが特徴です。症状は甲状腺機能低下症として現れます。疲れやすさ、元気のなさ、むくみ、体重増加皮膚の乾燥、便秘、寒がりといった症状のほか、成長の遅れや集中力、学習意欲の低下が見られることもあります。「なんとなく元気がない」「最近ぼんやりしている」という状態が続いている場合は、受診が必要です。首の前が膨らんでいる(甲状腺腫大)ことで気づかれるケースもあります。
橋本病があっても甲状腺機能が正常に保たれている場合は、治療は不要で定期的な経過観察となります。機能低下が確認された場合は、甲状腺ホルモン薬(内服薬)で不足分を補います。毎日の内服で症状は改善し、成長への影響も防ぐことができます。定期的な血液検査で機能の変化を確認しながら、長期的に管理していきます。橋本病は慢性的な経過をたどる病気ですが、適切な管理を続けることで、お子さんの日常生活や成長に大きな支障なく過ごすことができます。

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